今日も、沢山寝たぞ。 …セリスは、遅刻ギリギリまで寝てるが…。 リオ「おい、セリス…起きろ!!」 セリス「Zzz…Zzz…むにゃむにゃ…。」 何時まで寝るつもりなのだ…。 これでは"今日も"遅刻をしてしまうではないか…。 リオ「そうだ、先生を呼ぼう。」 そういえば、この部屋に電話なんてあったか…? 探すのも面倒なので、魔法でコンタクトを取ることにした。 リオ「…コミュニ・マジック。」 …テュルルル…テュルルル…ガチャ。 電話か?この魔法。 突っ込みどころがあるが、無視しとくか。 ????「…あー、こちらエル・シース。学長なら出張で居ないが。」 リオ「む…そうか…ってか貴殿は誰だ?」 エル「拙者か?拙者は学園第12学年生だが。」 この学園は、何年通えば卒業できるのだろうか…謎だ。 この際だ、どうせ遅刻するだろうし聞いておくのも手だな。 リオ「…質問するが、言いか?」 エル「あぁ。」 リオ「この学園では、何年通えば卒業できるのだ?」 エル「定かでは無いが、拙者の聞いた噂では"魔王クラス"まで強くならなければ、卒業は出来ないらしい。」 …だから、あんなに馬鹿強い先生が居るのか。 納得だ、実に納得できる。 しかし…どうしてその様なシステムで成立っているのだ? 不思議だらけだな。 エル「貴殿…。」 リオ「ん?」 エル「…遅刻覚悟で質問してるとかか?」 む…バレた。 この学園内の殆どは、思考を読めてしまうらしいな。 リオ「その通りだ。」 エル「…遅刻はなるべくしない方が好ましいな。」 アレか、赤点で何かやらされるのか? リオ「何故だ?」 エル「貴様の後ろに"セリア先生"と"みかん先生"が居るからだ。」 ……何だって!? セリア「あ〜ら、リオ君?今日で3連続遅刻よね〜?」 みかん「今日は、委員会決める日だからね〜。」 …セリスを起こしてくれれば、苦労しないが。 セリア「ふ〜ん…じゃ、起きろ!!」 セリアは大声を発した!!…が セリスには効果はイマイチの様だ。 セリス「むにゃむにゃ…く〜Zzz…。」 みかん「見事な爆睡ね〜♪」 セリア「…銀河の太陽の力よ、その光輝く熱き陽にて裁きの一撃を!!」 何打とうとしてやがるんだ…この先生は。 セリス「…むにゅ〜…く〜…」 みかん「莫大な魔力にすら反応しないとは…魔力察知能力が無いのかもね。」 そりゃぁ…天使だからな、アイツ。 セリア「起きなさ――――い!!『サンシャイン・クラウンド!!!』」 あ…我とセリスの部屋が…全て焼き消えてゆく…。 みかん「流石セリアちゃん!!学園諸共破壊するとは…そこに憧れるぅ!!痺れるぅ!!」 …相変わらずハイテンションな先生だ。 セリア「…!なかなか起きないわね…この子。」 みかん「ヤりがいのある強制起床方法があるのだよ、セリアちゃん。」 どんな方法だ? セリア先生みたく、魔法で起こすのは止めて欲しいが…。 みかん「〜♪」 みかん先生がニヤニヤ一人で笑っている…。 何か不吉な事が起こるかもしれないな。 みかん「エルっち召喚!!」 …エル…? あ、さっきまで我と魔法で会話してた人の事か。 エル「……呼んだか?」 みかん「うん、コイツを起こして欲しいんだけど。」 エル「……、随分と寝てるな。」 寝すぎで、我が困ってるくらいだからな。 エル「おい、起きろ。」 ぺしぺし。 ぺしぺし。 …。 5分後。 エル「駄目だ、起きんぞ。」 みかん「気合を注入すれば良いと思うよ。」 気合って…注入はやめろ!! 変になったらどうするんだ!! みかん「ん〜、そうだねぇ。」 何か案でもあるのか? みかん「その時は、リオ君に責任転嫁するしかないね♪」 ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇえぇえ!!! リオ「すまん…責任転嫁されても、我は責任を取れそうに無い。」 みかん「…つまんないヤツ。」 つまらん言うな。 エル「…頑張るか。」 20分後。 セリス「んっ…みんなどうしたの?」 我ながら感心する程の睡眠能力をセリスは持っているらしい。 セリア「…早く教室に来なさいよ?みんな待ってるんだから…。」 リオ「あぁ…早急に仕度して行く。」 セリス…は着替えてるか。 みかん「ちゃっちゃっと早く来るんだよ〜♪」 そんな簡単に言われても困るんだが。 エル「…帰る。」 リオ「そうか。」 自分の教室に帰るのだろうか…。 我には関係無い事だが。 セリス「今日って、何か重要な事あったっけ?」 リオ「委員会とやらを決めるらしい…身支度を7秒で済ませてくれ。」 セリス「は〜いっ♪」 …セリスが鞄持ってきた。 お前…就寝前に準備したのか…。 良い奴だ!! でも、寝すぎは良くないぞ…。 リオ「セリス…一言言っておく。」 セリス「ほへ?」 リオ「就寝時間を1時間早めてくれないか?」 セリス「は〜いっ」 納得してくれるのは嬉しいが、実行してくれるか問題だ。 …。 5分後…教室にて。 リオ「…。」 セリス「はは…私の所為だよね…。」 さて…今日は委員会とやらを決めるらしい。 我は5689年も生きていて、学校に行ったことがない。 なので、委員会が何なのか…さっぱり理解できぬのであった。 ???A「お前、また遅刻かよ。」 ???B「仕方ないんじゃない?」 …言われ放題だな。 セリス「えと…。。」 セリア「はいはい、一応授業中なんだから黙ってくれるかな?ミルゥさん、リュゥくん。」 ミルゥ「ぶーぶー!!」 ぶーぶー言うな!! リュゥ「…黙ります。」 お前は素直に聞くのか。 セリア「リオとセリスちゃんには生徒会をやらせるわね。」 え…ちょ…ちょっと待てぇぇぇぇえぇええ!!! セリア「何か不問でも?」 セリアが恐ろしい笑みで微笑んでいる…。 ココで歯向かったら即死間違い無いだろう。 セリス「誰が会長さん何ですか?」 それは気になるな。 セリア「まさかの私よ。」 まさかの先生っすか!? セリア「そして、副会長は、まさかのみかんよ。」 まさかのダブル先生かよ!! リオ「先生が生徒会に入っている時点で、間違っていると思うのだが。」 鍵「…ふっ。」 なんだコイツ。 鍵「この学園に常識など元から無いわぁぁぁぁぁ!!!」 浅葱よ…お前はもう滅んだ方が良いと思うぞ。 リオ「浅葱の言うことは完全無視するとして…。」 鍵「俺に反応してる時点で無視してないんだぜ!!」 うるさい奴だ。 セリス「…えと、書記さんとかをやればいいのですか?」 セリア「うん、そういう事だね。ってな訳で、生徒会室に転送!!」 リオ「ちょ…おま…ココロの準備が…。」 行き成り転送を開始するのも、この学園の常識なのか? だとしたら、嫌すぎるぞ…。 2分後…生徒会室。 エル「遅かったな…。」 エル殿が、副書記の位置で座りながら我等に話しかけてきた。 みかん「遅かったねー☆」 セリア「アンタ等が速すぎなだけだよ!!」 さっそくツッコミっすか、セリア先生…。 みかん「HA☆HA☆HA♪」 笑って無視してるし。 セリア「人の発言を笑って無視するのは駄目だと思うのよねぇ!!」 御尤もな意見で。 ってか、常識だが。 みかん「セリアちゃんが主人公と見せかけて、サブキャラのRPGでもやってな!!」 まさかのサブキャラかよ!! セリア「何でサブキャラなのよ!!そのゲームのタイトルは何なのよ!!」 タイトルは…気になるな。 みかん「えっとぉ、『セリアちゃんRPG 〜第34章 主人公は実はサブキャラだった!?〜』だお♪」 長すぎだろ…もっと簡単なヤツにしろよ…。 セリア「"セリアちゃんRPG"なのに主人公交代とか意味が分からないわよ!!」 あぁ、生徒会室がカオスに…。 エル「安心しろ、毎回こんな感じだ。」 毎回って…貴殿、止める気…無いだろ。 リオ「思考を読むな、そして止めろ。」 エル「拙者は女性には手を出さない主義だ。」 主義以前の問題で、常識を持てよ!! エル「この学園には常識が通じないので、6年前に常識を捨てた。」 捨てるなよ!!留めとけよ!!何で捨てるんだよ!! エル「貴殿も、何れ常識を捨てる事になるだろう。」 …そんな事にはならないと心の底から願おう。 みかん「HA☆HA☆HA♪」 セリア「笑うな――――――!!!」 みかん「セリアちゃんの言うこと何て、全て意味不明だからね♪」 セリア「そんな屁理屈付けられて無視されたらキリが無いわよねぇ!!」 セリス「キリはあります!!」 まさかのセリス介入かよ!! セリア「何でそんなこと言えるのかしらねぇ!!」 セリス「〜♪」 あ、そっぽ向いて無視した。 セリア「先生を無視するとは良い度胸してるわねぇ!!」 みかん「生徒にさえ無視される事に定評のあるセリアちゃん。」 そんな定評は要らないだろ…。 セリア「訳の分からない事を言わないで欲しいわ!!」 みかん「そんなこんなで解散!!」 セリア「ちょっと!!まだ、言いたいことは沢山あるのよねぇ!!」 みかん「みんな転移しちゃえ☆」 ちょ…強制転移魔術かよ…。 みかん「何所に飛ぶかランダムだよ☆」 セリア「範囲は無限とか言わないで欲しいんですねどねぇ!!」 みかん「もちろん無限だよ☆」 セリア「自重しろ―――――――――――――!!」 リオ「セリス――――!!」 我はセリスの腕を掴んだ。 セリスはセリア先生の腕を掴んでいる様だ。 セリス「リオ君っ!!」 みかん「もちろん、私もランダムに飛ばされるのよ♪…エルっちは転移されないけど。」 エル「…。」 なんか可哀想だ。 セリア「ちょ…もちろんとか常識持て―――!!」 〜場所不明〜 ここは…何所なのだろか…。 とりあえず、3人で学園を目指すことにする。 第九章に続く。